TOPへ

at first/ diary / link / bbs/ chat / mail


2002.02.23(第四回目)


ラストオーダーの時間だ。

客はそれぞれに自分の好みのものを注文する。

そして暫くして、全ての客のグラスは空になってしまった。


それを見たマスターが人数分のグラスを用意し、何かを作り始める。

グラスに注がれる、オレンジ色の液体。

こう言いながら、客の前に次々とグラスを置いていく。


どうぞ。私からの、最後のサービスですよ。


テキーラ・サンライズ。


マスターが最後に選んだのは、この一杯だった。

もうそろそろ明るくなり始める時間だろうか。

マスター自信もグラスを掲げ、客を一通り見回した後、こう言った。



新しい夜明けに乾杯。



乾杯。全ての客がそれに続いた。


そして再びグラスは空になる。


最後の客がドアを開ける。

そこから、いつもと変わらない朝の陽射しが漏れた。



Bar「ウガ−」




その歴史は、今閉ざされた。



後記:いきなりの閉鎖に驚いた方も少なくないかと思います。

ですが、この文章を読み終え、少しでも楽しんでいただけていたら何よりです。

いつかどこかで皆さんにお目にかかれるのを楽しみにしています。

短い間でしたが、応援ありがとうございました。



「ウガ−」管理人  幸司




SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送