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ミヤガハラ

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みすずでできた友達の中でも、ひときわ変なやつがいた。

そいつを仮にミヤガハラとしておこう。

ミヤガハラは怪しかった。

みすずに面接で入ってきたんじゃなかろうかっていうくらい。

かれは容貌がかの上祐に似ていた。

かなり怪しい。

かれについては数々のエピソードが残っている。

とりあえず今思い出せるだけ記してみよう。

彼はとにかく怪しかった。

やってることも怪しかった。

女をひきつけるフェロモンがはいっているという

うさんくさい香水をつけて、

女友達に、「かいでみて」と片っ端から声をかけていたこともあった。

そして、「クサイ。変なにおい。」といわれていた。

おれもそう思った。

ある時は、火をつけて部屋においておくと、眠くなるというろうそくを

怪しいどこかの女からもらってきて、

別の女を連れ込もうと計画していた。

そのろうろくが本物でも、自分も眠くなってしまうような気がするんだが・・・

受験も差し迫ってきた秋。

彼はおれに頼みごとをしてきた。

聞いてみると、こんな話だった。

彼は、東スポで、「ボーイ募集」

みたいな意味不明な求人広告を見つけ、さっそく応募した。

喫茶店みたいなところでその求人の主とあったらしい。

その「ボーイ」だかなんだかってのは全く関係なくて、

実際は、ホストクラブだった。

女性を口説いて貢いでいい気分にさせて、

最終的にはむこうがこちらに貢いでくるように仕掛ける算段らしい。

ミヤガハラは、がぜん乗り気だった。

求人の主の男はいったそうな。

「まず手始めに20万必要だね。」

あやしすぎんぞおい!

そんなわきゃねーだろタコ

しかし、女性に最初の段階で貢ぐための費用だの、

この程度の出費を覚悟できない男に、大切なお客様である女性を任せることはできない。

といわれ、ミヤガハラはなるほどとおもい、20万だかを払ったらしい。

そしたらトンズラされたそうな。サギだったのだ。

おいおいバカすぎねーか!?

彼は、その男の居場所を見つけるためにもう一度男の携帯に電話して、

新しいカモのふりしてふんづかまえて金を返させようとしているらしかった。

で、彼の声はもう使えないから、おれにやってほしいとのことだった。

あほすぎる・・・

そんな怪しいごたごたにおれを巻き込まないで欲しかったが、

あんなあほでも友達なので、仕方なく偽名を使って電話してみた。

見事成功して、サギ野郎の居場所をゲット!!

ミヤガハラは、その場所にすっ飛んでいった。

おまえ勉強は!?

次の日、男にすんでのところで逃げられたミヤガハラがいた。

何だか知らんが、彼には20万の借金がどこかにできたのだった。

彼はその借金を返すためにバイトを始めるといった。

そしてその日からだんだんと彼の姿を予備校で見ることは少なくなった。

なにやってんだ!?

次に彼を予備校でみたときに聞いてみると、

「あ、上野の風俗で働いてんだ。」

とこともなげに言った。

受付なんかかと思っていたら、ホモソープだった。

いろんなオヤジがやってくるらしい。

おさわりはさせるが、それ以上はさせないらしかった。

そりゃそうだ。

いくら手っ取り早くても、そこまでしなくてもほかに手はあるだろうからな。

次にあったとき彼は言った。

くわえるまでしかしねぇよぉ。」

エスカレートしてるよ!!

おそるおそる、くわえるといくらもらえるのか聞いたが、値段は忘れた。

たしかそこらのピンサロ並みだった気がする。

そのとき、彼の携帯電話がなった。

「あれ?おまえ携帯なんか持ってたっけ?」

「ああ、必要になったからね・・・もしもし・・・  

 はい、はい、いや、ちょっと今からは無理です。はい、はい・・・」

「なんの電話?」

「いや、売れっ子になっちゃってさぁ。指名されまくってんのよ。」

それからもう彼に会うことはなかった。

たまに顔を出しに来ていたらしかったが、おれとは会わなかった。

聞くところによると、挿入させるまでいったそうだが、

1万5千円しかもらえないとぼやいていたそうな。

この前後輩づてに聞いたところによると、かれはインチキスカウトマンのバイトを

しながら、一応学生をしているらしい。

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