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カスコー生活〜とりとめなく延々と

注:カスコー以外のヒトはつまんないかもよ

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カスコー

埼玉県立春日部高等学校の略だ。

そしてこれがおれの母校

カスコーでの3年間を振り返ってみると、

退廃的

旧態依然

って言葉に象徴される気がするね。

そりゃおれなりにアツイ高校生活だったよ。

でも3年間でおまえなにやってきたの?

なんて聞かれたら、

ええっと・・・サッカーと、ベンキョウ・・・かな?

ぐらいのことしか答えられない。

住みにくい県No.1埼玉県でいきがってたイナカ学校では、

受験に向けてのベンキョウさえ適当にやってりゃ

おれにとっちゃそれで円満な学生生活だった。

刺激がまるでねえんだな。

こういったことは大学に入って初めて気づいたことなんだけど。

とにかく、そのサッカーとベンキョウ以外は、数えるほどしかアツイ青春はなかったね。

ベンキョウは暗い青春だったけど。

本なんか、3年間で2ケタ読んでねーんじゃねえかな。

おれの記憶に残ってんのをいくつか挙げると、

まずカフカの「蟲」っていう有名な文学作品。

読書感想文の宿題のために、課題文献のリストから、

一番薄いやつを選んだだけ

何だかわけわかんねーハナシだったね。

朝起きたら主人公のカラダがいきなりになってやがんの。

で、最後には死んじまうってだけの話。

ドゥルーズだのガタリだのがあれは何を象徴してるだの、

あそこの解釈はこうすべきだのほざいてやがるけど、

エヴァンゲリオンじゃねーんだから。

深読みしすぎだっつーの!

しかもあほ高校生だったおれにんなことわかるか!

しかしどうしても原稿用紙5枚書かなきゃいかんらしい。

しかたなく、

この物語はまったくわからない。

とにかくわからない。

いったい作者は何を言いたいのであろうか。

蟲とは何を表わしているのか。

やはりわからない。

・・・

ってなことを延々と4枚書いて、しめくくりに数行書き足して無理矢理5枚にした記憶があ る。

あんな幼稚園児並みの作文読む先生たちも大変だったろうな。


しかも、この前ともだちに指摘されて気づいた。

カフカの「変身」だった・・・

またもや圧倒的な知性をひけらかしてしまってすまん。


それから、岩波新書の「地球環境報告」。

あまりに悲惨な状況を強調しやがるから、

高校1年生のおれは生きる希望を無くしかけたわい。

これも地理の読書感想文の宿題のために読んだだけ。

あと、「ひげよさらば」とかいう変な童話。

図書室をうろついていたら、目にとまったから読んだだけ。

これは友達によると、NHKあたりで、人形劇がやってたらしい。

つまり基本的には子供向けのはず。

なのに、

厚さは辞書並み

どこのガキがこんなもん読むか!

しかも内容がおれの記憶によれば、とても子供向けとは思えねえ。

主人公のネコのヨゴロウザは、ネコ世界でのし上がっていくために

気に入らないやつを木から突き落としてかたわにしちまうわ、

ボスでいることのプレッシャーに耐えられなくなって

マタタビ中毒になっちまうわ、

最後のシーンは、ヨゴロウザと思しきじじいネコが、

若いネコに「わしゃァこんなネコじゃった。」

みたいに回想してたって設定で、

全然信じてもらってねーし。

しかも、おれはそれを読み進めているうちに、やめられなくなって

次の日学校サボったし。

覚えてるのはこの3冊ぐらい。

ずいぶんと知的な3年間じゃあねえか!わはは・・・

カスコーの校舎は県で一番古い鉄筋コンクリートづくりで、

微妙に傾いてやがる。

いやマジで。

俺らが卒業した次の年ぐらいが100周年だかで、

鉄筋8階建ての超近代的ビルにしようという案があったらしいが、

まわりに10mを超える建物がまるでねえようなくそイナカ

んなもん建てて浮いてどうすんだ!?

と思ってたら計画倒れになったらしい。

いまどうなってんだろう!?

文化祭はなかなか燃えたね。

毎回いつのまに中心になってつっぱしる野郎だった。

男子校だから近辺の女子高生が遊びにくるんだけど、

盛り上がりが半端じゃねえ!!!

最初の女子高生が入ってきた瞬間に、

500人は校門前に終結しておたけびを上げての奪い合い。

これもあほだけど、まあ若気の至りってことで納得いくっしょ?

最終日の終わりに、カスコージェンカってのがあんのよ。

1年生はみな思う。

カスコーオリジナルのフォークダンス?

ある意味当たりだ。

まず、最終日の打ち上げっぽい雰囲気で、夕暮れの中

キャンプファイヤーを囲んでフォークダンスが行われる。

カスコー生は、昼間にゲットした女の子の手を取って優雅に踊ってんのさ。

しかし、その輪の外に、さらにもう一つ大きな輪がグラウンドいっぱいにいつのまにかできる。

女の子をゲットし損ねたや、もともとぶちあがることだけが目的の野獣たち。

かれらはフォークダンスが終わるのを虎視耽々と待ち続ける。

はっきり言ってがこええ。

そしてフォークダンスが終わる。

うおおおおおおおおおおおおおおお

フォークダンスをしていた男どもすら、無下に女の子をうち捨てて、

ファイヤーの周りに突進する。

よく考えるとひどい仕打ちだが、そんなことかまっていられない。

地響きが一ヶ所に収束していく。

中心にはファイヤーと、いつの間にやら漢(おとこ)代表応援指導部

春日部高校の応援指導部は日本最古の歴史を持つ伝統と侠気(おとこぎ)はちきれる集団だ 。

われ先に集まった獣たちは、いつのまにか隣の漢(おとこ)の肩に両手を乗せ、

それこそジェンカのように輪となって連なっていく。

そして回り出す。

しかし、そのスピードが、くそ速い

ものすごい勢いで回り出す。

そして漢(おとこ)どもは回る勢いそのままのテンポで叫び出す。

右、右、左、左、前、後ろ、カ ス コー!!!

なんの意味があるんだ!?

意味はない。

ただファイヤーを囲んで叫び狂い、狂騒する。

そして団長の合図でちび黒サンボのごとき激しい回転はバターになる前にとまる。

それからは、肩を組んで、カスコー応援歌や校歌を声をからして叫び上げる。

そして、常日頃から一方的にライバル視している、

埼玉県、いや全国公立高校の頂点に立つ(といわれる)浦和高校をこきおろす。

ウラコーた、お、せー!!おー!!

熱気は最高潮。

このままではエンジンオーバーヒートで死人が出る!?

漢どもは叫び出す。

みーず みーず みーず

応援指導部の面々は、バケツに水を汲んで漢どもにぶちまける。

狂喜乱舞する漢たち。

まるで灼熱の太陽の下、厳重な鋼鉄の護送列車のなかで渇きに苦しむ囚人たちが

ひとときの雨に狂喜するかのようだ。

水分を含んだ大地は泥の海と化し、人々を待ち受ける。

たちは叫ぶ。

おーよーげ おーよーげ おーよーげ

応援指導部や目立ちたがりの馬鹿者どもが、泥の海にダイブする。

日ごろ恨みを買っている教師は無理矢理大衆の力でダイブさせられる。

用意のいい馬鹿教師は、ゴーグルを準備してきていたりする。

そしてそんなこんなを延々と周りが真っ暗になるまでくりかえす。

ただくりかえす。

漢のの限界まで。

アツイ!なんてアツイんだ!!

1年生だったおれは圧倒的な感動の中、来年も参加するぞー!!と決心した。

しかし、2年生のときには、風邪をひいて、外から見るにとどまった。

・・・あほだ、あいつら。

そとから客観的に見ると、これでもか!というくらいばかだ。

だいたい日ごろほとんど意識してもいない浦和高校を何で倒すというのか。

浦和高校もいいメイワクである。

しかしその心意気やよし。ぐらいのことを教師は思っていてもよさそうなものだ。

事実大部分はあきらめ半分でそう思っていたに違いない。

しかし、カスコー体育教師には、浦和高校出身のゴリラなラガーマンがいた。

やつはおれの徹底的にキライなタイプで、そのゴリラが文化祭前に、

ウラコーたおせーの叫び声に文句をたれやがった。

「毎年毎年何がウラコーたおせだよ。こら。」

おれもそう思っていたのだが、このゴリラがキライなので、力いっぱい叫んだ。

まあとにかくカスコージェンカは冷静にみると信じられないくらいあほな祭りだったわけだ。

おれは冷めてしまい、3年生のときは参加しない・・・はずだったんだが、

もったいないから参加してしまった。

燃えてないジェンカほど苦しいものはない。

まわりが熱狂している中で、一人冷めてるおれ。

なんてばかなどもよ。

カスコーは一年間で、さまざまな球技大会その他を催す。

そして、クラスごとで総合得点を競うのである。

3年生になって、部活を引退して暇なバカどもが休み時間にわれ先とグラウンドに走る。

次の大会に向けて特訓する。

伝統的に3年生は圧倒的に強い。

体がなまっているから1,2年生のほうが有利に思えるが、

総じてものすごい強さを誇る。

優勝候補のクラスなんかは1年生にしてみればバケモンだ。

でも、おれは部活でも、ましてやがみているわけでもないのに運動するのがメンドくさ

くて、あまり好きな行事ではなかった。

勝負にこだわってぐちゃぐちゃうるせーバカにうんざりして、適当にプレイすることもあった。

おれはずっと部活でサッカーをやっていたが、普段は決して運動好きではなく、

中学校の頃も、休み時間は教室で友達とだべっていた。

サッカーをしていたのも、に活躍できるスポーツがなく、

いい友達ができたため、続けていたというカンジだ。

そんなおれでも命が燃焼するようなチリチリしたスリルを味わう試合が、

たま〜にあったため、やめられなくなっていたっつー部分もあったけどね。

運動会もなかなかアツイんだ。

3年生のときの騎馬戦なんかすごかったな。

柔道部主将の筋肉野郎と陸上部の筋肉野郎が大将戦で一騎打ち。

上半身ハダカで。

ものすごい激戦の末、柔道部主将がかろうじて勝ったんだけど、

負けた陸上野郎がまた面白かった。

ちっくしょおーー

と叫んで、大地を全力で殴った。

よほどくやしかったんだろうな。とおもっていたら、

つぎの日、利き腕を骨折した受験生の彼がいた。

いろいろあったけど、過ぎてしまえば青春の1ページなり。ですな。

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