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「特撮ファンの部屋」

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○「カルト中のカルトムービー」(ファントム・オブ・パラダイスの思い出)

 「ファントム・オブ・パラダイス略してファンパラは、映画ファンの間では圧倒的な人気を誇るカルト中のカルトムービーだ」。宇宙船・VーZONE(すでに廃刊になった1985年に発売されていたホラー専門雑誌)など、マニアックな雑誌や書籍には必ずといっていいほど紹介されていた作品。
 しかし僕は昔から人の意見ではなく、あくまで自分の目で見たものしか信じない性格であり、しかもメジャーは今一好きになれないという性格のため、「ファンパラ? なにみんなで大げさなこと言ってんねん」と思っていた。無論、ファンパラに対して全然興味はなかった。
 そんな17歳のある日、読売テレビが一定の期間、ある決められたテーマにそった映画を放送する「シネマ大好き」の枠内で、ファンパラが放送されることになった。なお、その時のテーマは「異常心理研究」だったと思う。
 ちなみにこの「シネマ大好き」で、ゴジラ(初代)が放送されたことがあります。その時のテーマは「原子力(アトミック)」です。
 「とりあえず、観てみるか」そう軽い気持ちでテレビ放映されるファンパラを観ていました。
 しばらく観て、「すっげえ面白い!」状態になってしまいました。ちなみにその時テレビは2台ありまして、一台は座って観える位置にあるテレビ。もう一台は立って観なくてはいけない位置にあるテレビなんですが、ちょうどその時観ていたのが、立って観なくてはいけないテレビだったため、僕は立ったままファンパラを観ているのでした。しかも、動かずじっとして。
 もうめちゃくちゃのめり込みました。主人公である「ウィンスロー・リーチ」に自分が乗り移ったかのように。
 ラストのシーン、ウィンスローは愛するジェシカに抱かれて息絶えます。もう涙はあふれてしまいましたね。
 この時僕は「なぜビデ録しとかなかったんだ!」と後悔しました。「ファンパラ、なにそれ?」と思っていたのがウソのよう。
 そしてすぐにLDを買い(実は自分の金で買ったLDの第1号だったりする)、再び観ましたが、やっぱり感動。凝りに凝った映像、随所に散りばめられたセンスのいいパロディ、その他「よくまあ、これだけ詰めれたなあ」と感心する作り、デ・パルマ監督のセンスを感じさせます。
 サントラLPもわざわざ輸入したり、テレビ放映される度に必ずビデ録を行う。
 それまで怪獣とホラーしか締めてなかった僕の映画ランキングに、見事トップに上ったファンパラ。
 最近デ・パルマ監督は元気ないけど(「カリートの道」は良かったけど、「レイジングケイン」「ミッションインポッシブル」は今一)、監督自身「(ファンパラは)自分自身でも驚く」作品というのも納得できる。
 僕の考え方を変えた作品の一つとして、ファンパラは非常に思い出深い作品の一つです。
 でも、ウィンスローみたいにはなりたくないなあ。彼の生き方は悲しすぎるから。


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