ＢＡＣＫ

「特撮ファンの部屋」

　同じキングコングでも、リメイクされたラウンティス版はボロクソに言われているけど、実は僕はこのラウンティス版こそ思い出のキングコングだったりします（もちろんオリジナルも好き）。
　５歳のとき家族全員で大阪のＯＳ劇場でキングコングを観に行きました。とにかくキングコングが実際に生きているとしか思えない作り方に感動しました。そしてなによりもラスト、キングコングは心ない人間の手によって死んでしまう。そのラストにはものすごくショックを受け、そして人間というのはなんという勝手な生き物なんだと思いましたね。そしてこれからは、予想通りキングコングの大ファン。ありとあらゆるキングコンググッズを集めました（ほとんどキングゴリラだったんですけど（笑））。ブルマァクの超合金はもちろん、ロッテのガムの点数を集めたらもらえるヌイグルミ（確かなんとかモデルとかいう名前が付いていた）その他もろもろ。
　幼稚園の友達が小さいプラスチックのモデルを「キングコング」といって僕に見せびらかす。僕はそのキングコングが欲しいので、その友達が欲しがっていた僕のなんか忘れた物と交換してもらいました。ちなみにその交換してもらったキングコングの小さいモデルですが、数年たってから「世界の動物」とかいう動物の小さいモデルばっかり入っている玩具の中の一つ、ゴリラだとわかりました（なんじゃそりゃ）。
　ラウンティス版のキングコングが当たったからか、東宝は「キングコング対ゴジラ」をリバイバル上映を行いましたが、残念ながらその映画には連れて行ってもらえませんでした（父親が日本の特撮作品が嫌いなので）。僕はねんどでキングコングとゴジラを対決させて幼稚園でよく遊んでいました。もちろん、勝つのはキングコングです。するとそれを見ていた友達が、「キングコングとゴジラは両方引き分けになるねん」と。「そうか、引き分けになるのか」と、キンゴジの結末を知らない僕は納得していると、しばらくして別の友達が「キングコングが勝つけど、結局ミサイルでキングコングは死ぬねん」と言ってきた。「一体どっちやねん」状態になってしまいましたね。
　子供のときに友達に「キングコングとゴジラどっちが好き？」とよく聞いていました。当然みんなゴジラでしたけど。でも、「僕はキングコング！」と言うのが楽しかったもんです。まあ、結局今はゴジラの方が好きになってますけど（特撮ファンになって、ファンコレのゴジラを読んだのがきっかけ）。子供のときはゴジラよりもキングコングの方が絶対に好きでした。
　世間（ファン）には本当にボロクソに言われているリメイク版のキングコングですが、僕にとってはものすごく思い出のある映画です。キングコングがビルから落下したときに流した涙は、昨日のことのように覚えています。